森に抱かれ眠る夜

生まれ育った東京を離れ、北の大地で暮らしてみることに。子育てを終え "Restart" する 私の新しい生き方。

知らぬが仏

昨年の1月。

寒い最中、息子と甥が

2泊3日で、富士山を見に行く旅に出ました。

 

息子と甥は、5歳違い。

息子は、甥を「にーに」と呼び

兄弟のような関係です。

 

お互いに、ひとりっ子で

小さい頃から、いつも一緒に

過ごしていたので

わたしにとっても、甥は

もう一人の息子のような存在です。

 

そんな2人からの自転車旅の申し出に

勿論、最初は反対しました。

 

何も、一番寒い季節に

自転車で、旅をしなくたって...

 

それも

東京から山梨までは

そこそこ距離があるし...

 

22歳と17歳の共謀に

わたしの説得は、届かず

実行されました。

 

心配は尽きないものの

こちらも、心の片隅に

冒険を許してやりたい気持ちが

小さく同居していたので、最初だけ

断固反対!の構えは見せましたが

ねじ伏せませんでした。

にーにも、一緒だし。

 

自転車旅に出てから

最初のうちは、時々

「今、◯◯通過!!」

などと、携帯に報告が来ていたのですが

それが途中から、来なくなり

こちらが呼びかけても

返事すらない状況に。

 

そうなると後は、ただ

祈りの時間になるわけで。

 

2日目の早朝。

山中湖に着いた写真が

送られてきた時の安堵感といったら...

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しかし一旦、安堵はしたものの

その1枚の写真を見ているうちに

不満や心配が、また

むくむくと湧いてきました。

 

なんで、2人が写ってる写真を

送ってこないのよ!!

 

どんな疲れた顔をしてるのか?

それとも

どんな清々しい顔をしてるのか?

 

こちらは知りたいのに。

 

嗚呼、嗚呼、、

本当にこんな遠くまで

自転車で行っちゃって。

帰り道、無事に帰ってこれるの??

 

子供達が

冒険を達成したことを

素直に喜べない自分自身に

母としての未熟さを感じます。

肝っ玉母さんになるには

修行が足りぬ...

  

不満→ 不安 → 内省

が、心の中で

ぐるぐる駆けっこを。

 

 

それから月日が流れた、ある日。

息子が2人いるクールビューティーな

先輩ママさんから

 

「朝から、写経してます」

 

と、ママ友LINEに報告がありました。

聞けば、大学生の息子さんが

免許を取って初めて、友人たちと

遠出のドライブ旅行に出たとのこと。

 

無事に帰宅するまで

仕事の合間に

彼女は、ずっと写経してました。

 

さすが、先輩ママは

やることが、一枚上手です。

 

 

男の子って 

自分が遭遇した、危ない出来事を

時間が経ってから、後出しで

報告するんですよね。

 

何ヶ月も経ってから

自転車旅で起きた

危なかったハプニングを

息子も甥も

ポツリ、ポツリと

小出しに報告してきました。

 

高校を卒業する息子の

この先に、何が待っているのかを

想像するだけで寿命が縮まりそうです。

 

写経セットを買うべきか??(笑)

 

嗚呼、やだ、やだ。

男の冒険は、知らぬが仏。